科学的料理法 ハンバーグ チャーハン 魚の煮付けの作り方

rupinasu

2015年02月25日 16:06

林修の今でしょ講座2015年2月24日放送
フランス料理シェフ・料理研究家 水島弘史先生

科学料理のポイントは、旨味を閉じ込める。食材の旨味を引き出す。

【項目】
1.科学的ハンバーグ
2.科学的チャーハンの作り方
3.科学的煮魚の作り方
4.身近な食べ物の美味しい科学的アレンジ方法



◇◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

1.科学的ハンバーグ

科学的に美味しいハンバーグとは、お肉の旨味を徹底的に閉じ込めたハンバーグのことを指す。

特徴は、切った際に肉汁がほとんど溢れでない点。お肉の細胞の中に、旨味がしっかりと閉じ込められている状態を目指す調理法。

以下、5つのステップにそって解説
①玉ねぎを切る
②味付け
③お肉をこねる
④焼く
⑤ソースを作り


①玉ねぎを切る。
まず、玉ねぎを切るところから。玉ねぎは、細胞を潰すと美味しいハンバーグができません。玉なぎの細胞が壊れると「酸化アリル」という成分が流失し、水分と共に旨味も出てしまいます。

そこで、細胞を壊さない切り方は、包丁の最適な場所「スイートスポット」と呼ばれる部分で、30度くらいの角度で、包丁を前後にスライドさせて切るようにする。

・包丁のホットスポット


・30度くらいの角度



②味付け
味の基本は塩。塩は、全体量の0.8%がおいしくなる量。
ひき肉120gなら0.8%(0.008)は、0.96gで焼く1gになります。



③肉をこねる
手を使って長時間こねるのはNG。肉は、30度くらいの温度で焼ける現象がはじまります。
手でこねると熱の影響で結着が弱くなってしまします。それで、肉をこねるときは、すりこぎ棒で付いてこねます。

材料(玉ねぎ40g、パン粉5g、塩0.5g、溶き卵10g、牛乳10g)を入れかき混ぜます。その時、手で軽くこねます。


④焼く

焼くときは、冷たいフライパンから焼き、最後まで弱火で焼きます。肉は急激に温度を上げてしまうと肉の中から水分が出てしまいます。

焼き始めに出て来た油には、灰汁や臭みが多いので、その油を拭き取ります。

ハンバーグを裏返すタイミングは、ハンバーグのした半分程度が白くなった時です。表面がふくっら汗をかいたような状態になれば焼き上がりです。


⑤ソースの作り方
★3分でできるバルサミコ酢ソースの作り方

材料:バルサミコ酢 25g
   塩 0.1g(煮詰めて1/3になった約8gで計算)
   無塩バター 5g

・バルサミコ酢を鍋に入れ、強火で加熱します。
 鍋を火から下ろしても、グツグツいう程度に加熱します。

・0.8%の塩で味を付けます

・鍋にバターを入れ、少しずつ溶かします。完成!





2.科学的チャーハンの作り方

科学的チャーハンは、お米一粒一粒に旨味をギュッと閉じ込め、パラパラ&ふんわりとした食感に仕上げることを目指す。

以下、4つのステップにそって解説
①ご飯の選び方
②パラパラにする下ごしらえ
③炒める
④仕上げ


①ご飯の選び方
「炊きたてのご飯」を使う。
その理由は、「炊きたてのご飯」には水分が豊富に含まれているため。
お米に豊富なすいぶんがあれば、その分ふっくら&ぱらぱらのチャーハンを作りやすい。逆に冷えたご飯は水分量がすくないのでNG


②パラパラにする下ごしらえ

「炊きたてのご飯」をザルに入れ、「水」と「油」をかけます。パサパサの仕上がりを防ぐ需要名ポイントになります!

水を加える理由は、炊きたてのご飯はデンプン質が糊状になっていて、粒と粒がくっついているので、それを剥がすため水を加えます。
油を加えるのは、お米の表面を油の膜でコーティングし、水分の蒸発を防ぐという意味合いがあります。

油の場合も、水と同様に余分な油分は下に落ちていってくれるので、ご飯全体が油っぽくなるという心配はありません。


③炒める

科学的調理法では、鍋は全く振らず、弱火で炒めます!

鍋を振る技術の無い人でもパラパラチャーハンが作れるということ!
弱火で炒めることによって、「パサパサ」あるいは「ベチャベチャ」にもならず、おいしい「パラパラ」のチャーハンに仕上げることが出来ます。

方法
・フライパンにサラダ油を適量いれ、そこに溶き卵を投入する。
・弱火で2分程度、卵が固まり始めるまで炒める。弱火で炒めることにより、ふわふわの食感に仕上げることが出来る。
・ザルの中にあるご飯を、上に入れ、そのまま炒める。
・ひたすらしゃもじで切るようにしながら混ぜる。火は弱火のまま。
・ある程度全体がバラバラになってきたら塩を加える。塩の量は全体量の0.8%。例えば、ご飯・卵の総重量が170gなら、入れる塩の量は約1.3グラムとなる。
・弱火のまま、全体が完全にパラパラになるまで炒める。


④仕上げ

香ばしさを出す為に、最後の20秒程度は強火で炒める。
そこにごま油を加えて、サーっと軽く混ぜ、火を止め、コショウを少々かければ完成!




3.科学的煮魚の作り方


以下の2ステップに沿って説明
①フリーザーバックを使う!
②加熱する


①フリーザーバックを使う!

フリーザーバックに、「魚の切り身」と「冷ました煮汁」を入れます。
この状態のフリーザーバックを密封すれば、似る準備はOK!
※空気を抜き、密閉することで、魚の切り身全体が煮汁と必然的に接するようになるので、結果的に煮汁の味が魚へ染み込んでくれる。

②加熱する

続いて、魚に熱を加えていきますが、魚はタンパク質のため、急激に加熱すると身がかたくなってしまい、まずくなってしまう。
ので、科学的調理法では、「湯せん」で火を通していきます。

方法は簡単で、鍋に水を入れ、先のフリーザーバックも一緒に入れます。そして徐々に無地の温度を上げていき、70℃になったところで身を裏返して10分程待ちます。

この湯せんというやり方なら、魚全体にゆっくりじわじわと熱が加わっていくので、型崩れすることなく、ふっくらとした食感に仕上げることが出来ます。



4.身近な食べ物の美味しい科学的アレンジ方法

味噌汁…味噌を溶かす前に、味噌を磨り潰すと香りが上がる。

ヨーグルト…塩を加える。
      ヨーグルトのイノシン酸ナトリウムが塩(塩化ナトリウム)と合わさり脳が美味しさを感じる。

カップめん…お酢を加える
      カップめんの塩分と酢の酸味&旨味で、まろやかになり美味しく感じる。




驚きの科学的調理法でした!ぜひトライしてみたいです(^_-)-☆


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